地盤改良工事の基準って?年々変わるのか?
地盤改良について多くの方が疑問を持っていると思います。
阪神淡路大震災や東日本大震災などの震災を受けて
地盤調改良の基準が、年々厳しい方向に変わっているのか?
改良工事費があまりにも高いので、改良工事をしたいがために
調査結果を偽装するような悪徳な業者があるのか?…などなどです。
1つ1つ紹介したいと思いますが、
地盤改良の基準は、東日本大震災を受けた後も変わっていません。
地震で崩れた家屋があったわけでも、不動沈下だらけでもありませんから…。
ただし液状化…という不動沈下とまた別の問題は表れました。
地盤改良工事をした土地が大きな被害を受けましたので、
それに対応する工法も現れました。
たとえば天然砕石パイル HySPEED工法などです。
…話は戻して、地盤に関しては設計荷重というのが決まっています。
2階建ての場合:20kN/㎡、3階建ての場合:30kN/㎡です。
ざっくばらんなニュアンスは建物1㎡当たり2t、3tの
荷重に耐えられる必要があるということです。
次に、改良工事費があまりにも高いので、改良工事をしたいがために
調査結果を偽装するような悪徳な業者があるのか?という事に関しては
当たらずも遠からず…といった感じでしょうか?
…このあたりを説明していくと、現在ハウスメーカーや工務店で
地盤調査を頼むとスウェーデン式サウンディング試験で行われます。
このスウェーデン式サウンディング試験が曲者で、簡易試験であって
詳細な、正式なデータを図るものでは基本ありません。
そのため、スウェーデン式サウンディング試験の調査結果は
偽装ではありませんが、基本的に改良の必要ありきで行われる調査なんです。
なお、スウェーデン式サウンディング試験の調査方法を紹介すると、
基本は建物の4方向と真ん中の合計の5点を測定しますが
スクリューにガラ、異物、礫等に当たれば貫入ができなくなり
最悪と深度1m~2mで測定が終了します。
これではスウェーデン式サウンディング試験の調査結果に対する
信頼性が失われますが、それでいいんです。
オーバースペックで高額な改良工事が必要という判定にすればいいんですから…。
地盤調査の判定に疑いがある方のとる行動の多くは、
地盤改良工事をいかに安くするか…に写る場合が多いですが
再調査をするというのも選択肢としてはありえると思います。
そのときの調査方法は表面波探査法で試すことをお勧めします。
表面波探査法は地中にガラ等があっても
深度10mまでデータの採取が可能です。
スウェーデン式サウンディング試験のように調査できないから
地盤改良してね…なんて投げやりな判定は行われません。
費用も10万円弱でできますから、ぜひとも…。